2016年トム・ブラウン流の粋なジャポニズム

日本と世界のイイ関係

THOM BROUNE.NEW YORK2016年春夏メンズコレクションは日本を題材にしたものでしたね。

おしろいにサングラスのモデルたちが下駄に足袋、富士山や桜等日本の美しい風景の模様を施したスーツと言った出で立ちで畳の上をゆっくりと進む、なかなか斬新で興味深いステージだと思います。

トム・ブラウン流粋なジャポニズムといったところでしょうか。

スーツの模様はすべてインターシャ編だそうです。インターシャ編とは、編み機で象眼細工のようなはめ込み模様を作る柄編のことで、「象眼で飾る」という意味のイタリア語インターシアーレ(intersiare)に由来します。

インターシャ編の特徴のひとつに、薄く仕上げることがあげられ、アーガイル柄のニットなどに代表されます。上質なスーツの生地に薄く繊細に仕上げられた日本の模様は見た目だけでなく、着心地もおそらく最上級でしょう。

 

 

 

デザイナーのトム・ブラウンはインタビューで語っています。

「服作りの最高のクオリティーというものを考えたとき、思い浮かんだのは日本でした。」

日本の「ものづくり」、メイド・イン・ジャパンを高く評価する者は少なくないけれど、トム・ブラウンもそのうちの一人だと感じます。また、コレクションの服は手で裁ち、縫い合わせているそうで、彼は、「手作業により、時に生まれる不揃いさが独特の美や風合いを生み出します。」と話し、手作業の長所を的確に表現しています。

人々は、産業革命以降の利益や効率重視の視点から職人の手作業を機械化する傾向がありましたが、現代社会はそれがまた、クオリティー重視へと変換していると感じる時があります。トム・ブラウンが日本製品のクオリティーを評価していることはその一例でしょう。

日本のものづくりにはまさに、クオリティー重視である、「職人の手作業」から生まれる独特の美しさがあります。東京だけでなく、例えばニューヨークやパリのような世界都市で、デザイナーと日本の職人がタッグを組み、良質なものや芸術作品が数多く生みだされる未来もそう遠くはないのでは。

また、4年後の東京オリンピック開催を見据えても、「世界の中の日本」を意識せずにはいられません。世界が日本に注目する最大の機会に、日本はどれだけ独自の良さを見せられるでしょうか。

まずは、その良さを再認識することから始まると思います。そうするにあたり、日本で日々、素晴らしいものを生み出し続けている「ものづくり」に関わる人々にスポットライトを当てて見えてくるものがあると感じます。

 

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