昨年から株式会社SAKAMOTOでは、オリジナルコインや記念コインの製作のご依頼が非常に増えています。
周年記念品やノベルティ、社内表彰用メダルなど、多くのお客様からご相談をいただく中で、打合せの際に「製造業界ならではの専門用語」がなかなかお客様に伝わらない場面に遭遇することがあります。
例えば、打ち合わせ中に「コバは磨きますか?」とお聞きしても、お客様には「……コバ?」とピンとこないことがほとんどです。(※逆に「コバを磨いてください」と即答された場合は、同業者様かかなりの金属加工通の可能性が高いです!ちなみに小林さんのことではありません笑)
そこで今回は、オリジナルコインやメダル、キーホルダーなどの金属製品を製作する上で知っておくと打合せがグッとスムーズになる専門用語をいくつか分かりやすくご紹介します!(※無理に覚える必要はありません。テストにも出ませんのでご安心ください!)
オリジナルコイン製作に関する7つの基本専門用語
オリジナルコインやメダルを製作するうえで、デザインや仕様を決める際に知っておくと非常に便利な「7つの重要用語」を順番に解説していきます。
1. コバ(側面)
「コバ」とは、コインやメダルの外周にある「側面部分」のことを指します。
革製品の裁断面も「コバ」と呼びますが、金属加工でも同様です。コインの側面をツヤツヤに輝かせたい場合は職人の手で「コバ磨き」の工程を施します。逆に、あまり光らせずに金属本来の自然な質感やあえてマットな仕上げを残すのもクラシックな良さがあり、好みが分かれるデザインポイントです。
2. 地面(ベース部分)
「地面(じめん)」とは、コインの文字やロゴ、モチーフなどが入っていない「平らな底面部分」のことです。
一般的には、コインの「凸部分(ロゴや文字)」をピカッと磨いて光沢を出し、「地面部分」はホーニング(梨地加工)などで光沢を抑えたマット仕上げにすることが多いです。地面の光沢を抑えることで、浮き出たデザイン部分が際立ち、格段に立体感と高級感が生まれます。
3. ヘリ(縁・リム)
「ヘリ」とは、コインの最外周に立ち上がっている「一段高くなった外枠部分」のことです。
ヘリがあることで、コインを置いたときに中央のデザイン部分が直接擦れて傷つくのを防ぐ役割も果たします。この「ヘリの幅(太さ)」をどれくらいにするかも、コイン全体の全体のバランスや印象を決定づける大切なデザイン要素の一つとなります。
4. 文字凸(モジとつ) / 文字凹(モジへこ)
コインの地面から一段高くなって浮き出ている文字を「文字凸(モジとつ)」、逆に地面から一段低く彫り込まれている文字を「文字凹(モジへこ)」と呼びます。
一般的なコイン構成としては、外枠の「ヘリ」と「文字凸」の部分が最も高い位置になり、次に「地面」、そして彫り込まれた「文字凹」が一番低い位置になります。高さの階層(高低差)を意識することで、奥行きのある表情豊かなコインに仕上がります。
5. 平彫り(ひらぼり)
「平彫り」とは、金型の彫刻手法において地面に対して平行かつ平らに彫り込む技術のことです。
平彫りでつくられたコインの上に下敷きなどを置くと、ガタガタせずにピタッと平らになります。SAKAMOTOは自社で精密な金型を製造する「金型屋」ですので、一般的なアルファベットや漢字のフォントはもちろん、企業の複雑なロゴマークや**梵字(ぼんじ)**などの変わった特殊文字まで完璧に対応が可能です!
→ 詳細は金型製作の専門ページをご覧ください。
6. 肉彫り(にくぼり)
「肉彫り」とは、デザインを曲面的・立体的に彫り込む高度な彫刻手法のことです。
単に山なりに丸みをつけるシンプルな立体化から、人物の肖像や動物の筋肉、紋章のリアルなディテールなど、豊かな「肉感・躍動感」を正確に再現する彫刻技法です。平面的なグラフィックとは一線を画す迫力のあるメダルに仕上がります。
→ 詳細は金型製作の専門ページをご覧ください。
7. バフ磨き・バフ仕上げ
金属表面を鏡のようにピカピカに磨き上げる加工手法のことです。
綿やフェルト、布、革などの柔らかい素材で作られた円盤状の道具(バフ)に砥粒(研磨剤)を付け、これを高速回転させながら金属表面に押し当てて研磨します。
例えば**「板バフ」**と呼ばれる磨き加工は、コインの地面と平行に平らなバフを当てるため、製品の中で最も位置が高い部分(図でいう「ヘリ」や「文字凸」の先端部分)だけを正確に捉えて輝かせることができます。
(10/12 更新)
さらに詳しい専門用語をまとめた「コイン製作用語集」のページを開設しました!
「この言葉ってどういう意味だろう?」と分からない用語が出てきた際は、ぜひこちらのページもあわせてご確認ください!
いかがでしたでしょうか?
今回ご紹介した「7つの専門用語」を少し頭の片隅に置いていただくだけで、製造所や職人との仕様の打ち合わせが一段とスムーズになり、理想通りの素晴らしいコインが形になりやすくなります。
また次回は、コインの「磨き工程」や「メッキ(金メッキ・銀メッキ・古美仕上げ等)の種類・手法」についても詳しく掘り下げてご紹介していきたいと思います!
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